当院では「高気圧酸素療法」を行っております。

高気圧酸素治療とは、高気圧酸素治療装置内に患者さんが入り、日常の2倍の圧力を体に加え100%酸素 (通常の酸素は21%)を吸う事で血液中の酸素量が増加し、各種疾患の症状改善を図る治療です。

よくある酸素カプセルと高気圧酸素装置との違いは、酸素カプセルは酸素濃度21% 圧力は1.3 ATAですが、高気圧酸素装置は100% 2.0ATAです。この差は大きく体内に取り込まれる酸素量は12倍もの差があります。

対象疾患(健康保険適応、治療時間は1日1回85分程度です。外来通院治療も可能です。)

●一連につき7回を限度とする疾患(発症後1か月以内に行う場合)
◇減圧症または空気塞栓

●一連につき10回を限度とする疾患
◇急性一酸化炭素中毒その他のガス中毒(間歇型を含む)
◇重症軟部組織感染症(ガス壊疽、壊死性筋膜炎)または頭蓋内膿瘍
◇急性末梢血管障害(重症の熱傷または凍傷、広汎挫傷または中等度以上の血管断裂を伴う末梢血管障害、コンパートメント症候群または圧挫症候群)
◇脳梗塞
◇重症頭部外傷後若しくは開頭術後の意識障害または脳浮腫
◇重症の低酸素脳症
◇腸閉塞(イレウス)

●一連につき30回を限度とする疾患
◇網膜動脈閉塞症
◇突発性難聴
◇放射線または抗癌剤治療と併用される悪性腫瘍
◇難治性潰瘍を伴う末梢循環障害
◇皮膚移植
◇脊髄神経疾患
◇骨髄炎または放射線障害

健康保険適応外となりますが、スポーツ外傷の回復でも応用されており、肉離れ、捻挫、靭帯損傷などの外傷による腫れ、疼痛の軽減、組織修復の促進に効果があり回復を早めます。

また、開放骨折、術後創部の回復や抹消循環不全も対象です。治療開始が早いほど良いとされています。

スポーツの国際競争力を強化育成する国立機関や、スポーツ医科学分野で有名な大学病院でも同じ治療を行っており、オリンピック選手などトップアスリートはもちろんプロアマ問わず、あらゆる分野のスポーツ選手を対象に全国の医療機関や様々な施設で実施しています。

副作用(個人差はありますが、気圧・酸素による副作用が出る場合があります)

●耳痛、耳閉塞感
「耳抜き」をすると改善する事が多く、また、装置による「耳抜き減圧操作」も行えます。

●頭痛、歯痛、吐き気、めまい、息苦しさ
ゆっくりと加圧していくことにより減らす事が出来ます。

●酸素中毒
100%酸素を吸う事による障害ですが、治療中のみ(85分)1日1回ですので可能性は低いです。

●低血糖
糖尿病でインシュリンを使用されている方は非常に稀ですが、低血糖を起こした報告もあります。

詳しくは治療前に説明致します。その他、体調に不安がある方はお申し出下さい。

当院の特色

栃木県の高気圧酸素治療施設は、7施設しか無く県東地域では当院のみです。
最新の純国産装置を導入しており、安全に治療ができるよう、閉塞感の少ない内部が見える透明アクリル製でインターフォンで通話が可能です。
また、スポーツ外傷を対象とした「高気圧酸素治療」も実施しています。1日でも早い復帰を目指すスポーツ選手の支援を行っています。

見学、質問、相談など

当院では、様々な施設と連携し高気圧酸素装置を用いた治療を積極的に行い、多くの皆様の医療ニーズにお答え出来るように対応して参ります。見学、質問、相談などは電話またはメールにて対応しております。

●高気圧酸素治療室 臨床工学技士・臨床高気圧酸素治療操作技師 黒田正人
TEL:0285-81-5400
FAX:0285-68-5600

Mail: kuroda@kouzen-kai.jp



社団医療法人弘全会 芳賀中央病院
栃木県芳賀郡市貝町上根1440
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